関西学院大学教育学部と関西大学教育学部

こんな質問を知恵袋で見つけました。

既に締め切り済みで回答できず、だったのでブログに書いてみます。


高校3年の受験生です。

私は小学校の先生を目指していて教育学部/学科に進みたいのですが、第一志望校を関西大学の文学部初等教育学科にするか関西学院大学教育学部にするか迷っています。両方の大学のオープンキャンパスに行ったのですが、関西学院大学の方は穏やかな感じがして、ネットで調べてみても、関西大学は大阪のノリ、関西学院大学は洗練された上品な雰囲気と書かれていました。

実際のところはどうなんでしょうか?

教育学のしっかりしている関西学院大学に少し惹かれてきていますが、私自身雰囲気は関西大学の方が合っているかなと思っています。関西大学初等教育学科の雰囲気がもっと知りたいです。

関西大学関西学院大学の学生さんや知っている方がいれば教えていただきたいです。

引用終わり。


関西学院大学教育学部は、聖和大学という偏差値50以下程度の幼児教育を専門とする大学がベースとなっています。聖和大学は、関学を作った人の母親が作った大学でした。しかし、経営の失敗や定員割れで、潰れそうになった時に、同じ宗派である関西学院大学に救済してもらったのです。元の聖和大学の職員、教員を引き継ぐ形で、そこに関学の文学部の教諭ら、新規で雇った小学校教員らを迎え、関西学院大学教育学部が誕生しました。


そのため、特に幼児教育学科のカリキュラムは、元々の聖和大学生に合わせたものとなっています。つまり、偏差値50程度で、幼稚園教諭、保育士らになるためのカリキュラムです。およそ普通の大学で学ぶカリキュラムとは大きく違います。特に、第二外国語の授業がありません。これは初等教育学部の学生にも及んでいます。また、関学がウリとする、他学部の授業を受講できる、というメリットも教育学部には全くありません。ほぼカリキュラムが固定になり、またキャンパス間の移動の関係で履修できない授業などもあるからです。


また、関学といえば関関同立の中でも英語が難しく、英語を得意とする学生が多いですが、教育学科では、個別に英語を伸ばすというカリキュラムはありません。普通は能力レベル別に英語のクラスが分けられますが、関西学院大学教育学部の場合、教員を目指すカリキュラムとなっているため、英語は犠牲になります。そのため、中学英語のような簡単なテストで優を貰えるクラスと、センター試験レベルの長文を毎回テストするクラスなど、生徒のレベルを無視した教員本位の授業が展開されており、不公平感があります。


また、教育学科の就職率にはトリックがあります。非常勤講師などでも就職したカウントに入っています。


そもそも、聖和大学がなぜ合併することになったのでしょうか。幼児教育としては最も古い4年生の大学でありながら、経営不振に陥り、関学へ救済されなかければならなかったのは、『幼稚園教諭や保育士に4年生の学生を必要としない』という隠れた実情があるからです。聖和大学の教授らは、元々幼稚園教諭だった人がほとんどですので、『4年生の幼稚園教諭や保育士が現場に新しい風を吹かす』などと主張しますが、私立の経営の苦しい園では短大生を希望するところが多いです。四年生の保育士と、短大の保育士だと、例えば四文字熟語や、日本語の語彙が豊富などの違いはありますが、現場で働く能力にさほど差は出ません。また、保育園や幼稚園という職場は、ブラック企業も真っ青なところも少なくありません。そういった職場のトップにとっては、下手に頭の良い四年生の保育士や幼稚園教諭より、短大生を好むのです。


教育学部系の大学は、私立よりも国公立が圧倒的に有利です。私立のメリットとしては、総合大学らしく教員以外を目指せる、ということがあれゃ良いですが、関西学院教育学部に関しては、それもありません。


関西学院教育学部に関しては、総合大学としての良さもなく、かといって教育学部系の良さもなく、中途半端といった印象です。特に一般企業に就職となると、研究内容や授業内容が非常に不利です。


聖和大学はなくなりましたが、大人しい、こじんまりとしたキャンパスの雰囲気は色濃く残っており、大人しい学生さんが多いです。

関大は、建物は商業施設を手がけた建築士が設計しており、関学ヴォーリズ建築のような優雅さからはほど遠いですが、阪急沿線にあり、庶民的だけど元気で行動的、という雰囲気があります。関学が金融の一般職が多いのに比べると、女の子でも総合職などが多く、意外に就職も良いです。

一番のオススメは大教大、兵庫教育大等の大学ですが、どうしても私立、ということであれば、関大をオススメします。

自分の感じたフィーリングを大切にしてください!